バク転

バク転

トレーサー:テラ

地面に手をついて後方へ1回転して着地する技です。

クルッとその場で後ろに1回転するバク転。誰しもが一度は憧れたことがありますよね。
ここでは、体操歴16年の私がバク転のやり方やコツを解説します。恐怖心を取り除ける安全な練習方法や、バク転の補助の仕方も解説しています。この記事を読めばバク転に必要なことが全て分かるようになっています。
バク転初心者の方、これから挑戦しようと考えている方はぜひ参考にしてください。

【準備編】バク転のための準備運動やトレーニング

ケガを予防する準備運動

怪我を防ぐためにしっかりと準備運動をすることが大切です。まずは学校体育でやるような基本的な準備運動をしましょう。

バク転のために特に入念に行うべきは手首です。空中で半回転して地面に手をつきに行くわけですから、よく回しておきましょう。
また、バク転は腰を反らせる技ですので、腰もよく伸ばしておきましょう。

バク転に必要な最低限の筋肉を鍛えるトレーニング

バク転では手だけで体を支える瞬間があります。そのときに潰れてしまわないように最低限の筋肉が必要です。
腕立て伏せは地面を押し返す際に必要な筋肉を鍛えられます。10回は簡単にできる程度にはしておくと良いでしょう。

あとは壁倒立です。壁倒立は自分の体を手だけで支えられます。バク転で逆さまになっているのは一瞬なので、壁倒立を長く行う必要はありません。
あくまで「自分の体を支えられる」ということを確認するためにやると良いでしょう。
なお、バク転は後ろに跳ぶ勢いも加わるため、壁倒立よりも負荷がかかるので注意しましょう。

【解説編】バク転の見本ややり方、コツを解説!

体操選手によるバク転の見本

動画準備中

バク転のやり方とコツ

  1. 直立姿勢から手を前に伸ばす(①の姿勢)
  2. 膝を曲げて前傾し、伸ばした手を下げて後ろへ持ってくる(②の姿勢)
  3. 手を振り上げて後ろへ跳ぶ(③の姿勢)
  4. 半回転し、地面を見ながら手をつく
  5. 地面を押して起き上がる

バク転のやり方は上記の通りです。この中にいくつか注意すべき点があります。それがバク転における重要なコツになるので、以下の点をしっかり押さえておきましょう。

膝が前へ出ないようにする

画像

②の姿勢でしゃがみ込み、③で後ろへ跳びす。跳ぶときに膝が前に出てしまうと、空回りして距離が出ず、その場で回転する縮こまったバク転になってしまいます。
お尻を少し後ろに引くことで膝が前に出ないようにしましょう。

顎を上げる

画像

③で後ろに跳ぶときは顎を上げて後ろを見るようにしましょう。そうすることで早く地面を見ることができ、手をつく場所が確認できます。

手をしっかり振り上げる

画像

③で後ろに跳ぶときは手を振り上げることも重要です。手は頭よりも少し後ろまで振り上げると良いです。
手の振り上げが頭よりも前の位置で止まると、バク転をして地面に手をついたときに、肩角度がついて頭が前に出てしまいます。この状態から地面を押して着地するのは難しいので、しっかり振り上げるようにしましょう。

肘を曲げて衝撃を吸収する

画像

地面に手をつくときに肘を曲げて衝撃を吸収する必要があります。伸ばしたままだと、肘にかなりの負担がかかり、怪我につながってしまうので特に重要なコツです。
肘を曲げるためには、手を「ハ」の字にしてつくようにしましょう。指が外へ向くと肘が伸びた状態でロックされてしまうので注意しましょう。

体をしならせた反動で起きる

画像

半回転して地面に手をついたとき、倒立の姿勢を経過することになります。その際に、体を鞭のようにしならせて、その反動を使って起き上がるようにしましょう。
また、そのときに曲げている肘を伸ばして押し返す動作も一緒に行います。

【実践編】バク転の練習方法

STEP1:後ろに回ることに慣れる

バク転はジャンプして後ろに回転する技ですので、まずは後ろに回ることに対する恐怖心を和らげることから始めましょう。ここでは主に”後転”による練習方法を解説します。

後転を行う目的は”後ろに回る恐怖心を和らげること”です。バク転は体を反らせて行う動作で、後転は丸まって行う動作なので、根本的にはバク転の練習にはなりません。あくまで”恐怖心を和らげる”ということを意識して行ってみてください。

STEP2:その場で1,2,3ジャンプの練習

バク転の最初の動作である1の構え、2の構え…そこからのジャンプを行います。1の構えは手を前に伸ばした状態を作ります。2の構えで手を真下よりももう少し下げるようにして、お尻を後ろに下げる意識で膝を曲げます。1,2,3…でジャンプを行いますが、ジャンプは下げた手を振り上げて、体を反らせる意識で後ろに下がるようにジャンプを行います。その場で行うと、後ろにひっくり返ってしまう危険性があるので、イメージトレーニングとして行うようにしましょう。
また、この練習では、エバーマットを自分の腰ほどの高さまで積み、そこへ1,2,3ジャンプで飛び込むようにして練習すればよりバク転の感覚へ近づけることができます。この練習を行うときは、なるべく後ろ跳ぶように意識するために、マットから少し離れた位置から行うと良いです。

STEP3:後ろブリッジでバク転の感覚を掴む

後ろブリッジとは、立った状態で背中を反らせ、地面に手をつく動作のことです。これができればバク転で必要な体の反りを習得できます。体が硬くて反れないという人はぜひ行いましょう。
また、手をつくとことまでができたら、今度はその状態から地面を足で蹴って起き上がってみましょう。コツとしては、ブリッジの状態で体を揺らすことが大切です。揺らした反動を使って起き上がるようにしましょう。1人で行うと難しいので、はじめのうちは補助者に足をもってもらうと良いでしょう。また、1人で行う場合でも、段差をつけて行うことで比較的やりやすくなるので、工夫して練習しましょう。

バク転に対してあまり恐怖心のない方は、STEP2とSTEP3の練習だけで回ることができます。恐怖心がなくて自信のある方はここからバク転の練習を行っていくと良いでしょう。
恐怖心が残っている方は次のSTEPに進んでください。

STEP4:補助者やバク転補助具を使って練習する

補助者つきのバク転練習

いきなりバク転を行うのはやはり怖いものです。そんなときは補助者に支えてもらうと良いでしょう。
補助者と背中合わせにたち、両者がバンザイをして補助者がバク転をする人の手首を掴むようにします。
しっかりと手首を持った状態で補助者は丸まり、バク転をやる人は反るようにします。そこからは後ろブリッジの要領で後ろに回転します。この練習を勢いをつけて行い、テンポよく行えばバク転の補助練習になります。

あとは、補助者がしっかりと補助できるのであれば、実際にバク転に挑戦してみるというのも手です。バク転をやる人は1の構えを取った状態で補助者がバク転をやる人の腰をしっかりと掴みます。実際にバク転をやるときに腰を持った手でしっかりと体を支えて頭から堕ちないように気をつけて、もう片方の手はバク転をやる人の足を持つようにして回転させましょう。注意点としては、バク転が終わるまで手を離さないことです。これに注意して補助練習を行ってみてください。

バク転補助具を使った練習

バク転をするための補助具というものが存在し、これを利用することもバク転の練習似効果的です。
空気でふくらませる円柱の形をした転がる補助具(※)があるので、バク転を行う際に行う人の後ろに補助具を置いて、その上に乗っかる形でバク転を行うという練習方法になります。体への負担も少ない感覚練習でおすすめです。

※バク転補助具には様々な種類があり、空気を入れて膨らませるタイプのものや、マットと同じように中がぎっしりとつまっているような補助具。三角形のような形をしたバク転補助具などがあります。

家の中で安全に練習したい、1人でも練習したいというような方にはおすすめです。

STEP5:実際にバク転を行う

ここまでの練習を踏まえて、実際にバク転を行ってみるのが最終的な練習方法です。あとは反復練習でいかにポイントを意識しながら練習をするかが重要になります。
自分はどのポイントができていて、どのポイントができていないかを理解しながら練習するようにしましょう。わからなければビデオを見て確認しながら行うと良いでしょう。

【番外編】曲がったバク転からまっすぐに矯正することで習得する練習方法!

バク転を練習する際、曲がったりせずまっすぐ行うことは重要です。しかし、練習方法として曲がったバク転から徐々にまっすぐに直していくという方法もあります。
この練習方法のメリットは、横から入ることで恐怖心を和らげることができる点です。また、徐々にまっすぐにしていく分、段階を経て練習することができます。
また、頭から落下する危険性も低いので、1人で練習するのにも適しています。デメリットとしては、元々がまっすぐな軌道で行うはずなのに、わざわざ曲げて行うので癖がつきやすいです。
これらのメリット・デメリットを考慮した上で練習してみてください。

曲がったようなバク転は、別の技として「マカコ」という技があります。しゃがんだ状態から片手だけを地面について、その軸手の上に体重が乗るように逆立ちをして、そこから立った状態に持ち込むというものです。
最初は横から入るようにして、段々と軸を縦に戻していきましょう。また、最初のうちは始めから軸手を地面についた状態で行い、慣れてきたらバク転のように手を前に構えた状態からマカコを行うと良いでしょう。

バク転の恐怖心をなくすためには

バク転ができない理由の多くが”恐怖心に勝てない”ということが挙げられます。バク転の恐怖心を克服するためには、イメージトレーニングが重要になります。
ポイントを確認しつつ、自分がバク転をやっているときの感覚をイメージしましょう。完璧にイメージできるようになるとバク転の習得もしやすいです。
それでも怖くてできない場合は、1つ前のSTEPに戻って練習しましょう。1つ前のSTEPの練習で恐怖心が完璧になくなって、正しい姿勢でできるようになれば次のSTEPにもスムーズに進めます。

安全に正しく美しいバク転を習得しよう!

ここまでバク転の見本からやり方ヤコツ、練習方法について細かく解説していきました。バク転は慣れないと怖いものです。しかし、一度慣れてしまえばコンクリートなどどこでも簡単にバク転ができるようになります。
ここで解説したことを何回も読み返してバク転を習得してみてください!

その他の技