パルクールが体操協会の傘下に!パルクール業界の反応は?

パルクールが体操協会の傘下に!パルクール業界の反応は?

フランス発祥のアーバンスポーツ「パルクール」。ストリート系のスポーツの一種ですが、2017年に体操協会の傘下に「パルクール委員会」を発足させました。これについてパルクール業界の反応はどのようなものなのでしょうか。この記事でまとめてみました。

体操協会がパルクール委員会を発足!

2017年8月、国際体操連盟(FIG)はパルクールの世界大会(ワールドカップ)を開催することを決定しました。2018年11月には日本の広島でパルクールの世界大会「FISE」が開催されました。

日本でも2017年12月に行われた日本体操協会の理事会で2018年4月から日本パルクール委員会を設置することを決定しました。

参考:FIG to launch Parkour World Cup Series in November
   2017年度第3回理事会ニュース

体操協会の「パルクール委員会」は勝手に始めたの?

パルクールの世界大会を開催し、委員会を設置したFIGですが、各国のパルクール協会には連絡なく設置したとのことです。

2017年、国際体操連盟(FIG)は突如としてパルクールの国際連盟となりワールドカップを開催すること、パルクールを体操の管轄種目とすること、また一度も公式な世界大会が開催されたことのないパルクールをオリンピック体操競技における1種別として提案することを各国のパルクール協会への事前の相談なく宣言しましたが、パルクールは独立したスポーツ(運動方法)ですので、体操競技とは一切関係がありません。
引用元:パルクールとは | 日本パルクール協会 | Japan Parkour Association

このことから、パルクール協会は体操協会のパルクール委員会と対立している構図がうかがえます。

※あくまで客観的事実をもとに執筆しています。

委員長は世界で活躍する日本人トレーサーZEN氏

そんな体操協会のパルクール委員会ですが、日本のパルクール委員会の委員長は世界でも活躍している日本人トレーサーZEN氏が務めています。
パルクール委員会の公式Instagramでは、ZEN氏がメッセージを公開しています。

 
 
 
 
 
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メッセージでは、パルクールの非競技性について述べているものの、パルクール発展の場として競技スポーツとしても捉えられ、これから普及していきたいという旨の動画が公開されています。

この投稿から時が過ぎ、2023年4月1日にZEN氏は公益財団法人日本体操協会パルクール委員会委員長を退任した旨をInstagramで発信しています。

 
 
 
 
 
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当時のパルクール業界の反応は?

パルクール委員会が発足した当時のパルクール業界の反応はどのようなものだったのでしょうか?

下記は様々なスポーツの最先端な情報を発信しているinsidegames.bizの調査によるものです。

2週間にわたって実施された世論調査では、参加者の75%がFIGのスポーツの支配権獲得の試みに反対票を投じました。
残りの25%は、FIGのガバナンスに賛成でした。
パルクールコミュニティからFIGを狙った激しい批判があり、いくつかの全国連盟が「侵入と不正流用」を非難している。
体操の世界統治体は、これが彼らの意図ではなかったと主張して、最近反応しました。
引用元:insidethegames.biz poll says parkour should not be governed by FIG

発足直後のデータでは、FIGのパルクール委員会発足に反対している人も多いというデータが出ています。
理由としては、FIGがパルクールというスポーツを支配下に置こうという思惑が見られるためです。

2020年12月にも国際パルクール組織であるParkour EarthがFIGのパルクール委員会に手紙で抗議文を送付しています。今なお、パルクール協会とパルクール委員会では溝があることは間違いなさそうです。
参考:Parkour group urges IOC to reject its sport for 2024 Paris Olympics

どうなる?今後のパルクール業界

さて、2極化するパルクール業界は今後どうなってしまうのでしょうか。

考えられることとしては、大きく分けて2つと言えるでしょう。
権力のあるFIGのパルクール委員会が反対を押し切ってパルクールを競技化し、オリンピック種目にパルクールが入る日が来ること。
そしてもう1つは、パルクール委員会の反対もあり、業界の中で対立する2つの意見がある以上、オリンピック種目にならないということ。
今後、どのような動きとなるかは、国際オリンピック委員会(IOC)が検討することでしょう。

PTvillageとしては、第1に「パルクールが広まること」を目的としています。オリンピックの種目化でパルクールが広まることは嬉しいことではあります。しかし、このような業界内の対立があることは、喜ばしいことではありません。なぜなら、パルクールという文化が広まることを望んでいるからです。
今後、どのような結果になろうと、パルクールという文化がどのような未来を進のか、大いなる希望と一抹の不安を抱えて見守ります。

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監修者情報:テラ

略歴

2019年:体操競技男子1種公認審判員 取得
2019年:中高教員免許 取得
2021年:PTvillage立ち上げ
体操競技歴16年 / パルクール歴5年

メッセージ

体操競技経験を活かし、アクロバットYouTuberとしてアクロバット・トリッキング・パルクールの技を解説。自身が技に挑戦する動画も配信。パルクールとトリッキング普及のために、PTvillageを立ち上げる。

監修者情報

テラ

略歴

2019年:体操競技男子1種公認審判員 取得
2019年:中高教員免許 取得
2021年:PTvillage立ち上げ
体操競技歴16年 / パルクール歴5年

メッセージ

体操競技経験を活かし、アクロバットYouTuberとしてアクロバット・トリッキング・パルクールの技を解説。自身が技に挑戦する動画も配信。パルクールとトリッキング普及のために、PTvillageを立ち上げる。

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