パルクールの大会のルールは?どうやったら出場できるの?

パルクールの大会のルールは?どうやったら出場できるの?

パルクールの大会は世界各地で行われています。最近では、日本で開かれる大会も増えてきました。パルクールの大会には、フリースタイル部門・スピードラン部門・スキルチャレンジ部門の主に3つの部門に分かれます。そして、部門によってルールは大きく異なります。

ここではパルクールの大会のルールについて解説しています。また、どうすれば大会に出場できるのかもご紹介しているので、パルクールの大会に出ようと考えている方はぜひ参考にしてください。
パルクールの大会については下記のページをご覧ください。

パルクールの大会・イベント情報

パルクールの大会は3つの部門に分かれる!

パルクールの大会には主に以下の3つの部門で分かれます。

  • フリースタイル部門
  • スピードラン部門
  • スキルチャレンジ部門

ここからは各部門がどのようなものなのか、ルールについて解説していきます。

フリースタイル部門

フリースタイル部門は、パルクールの技を組み合わせて「フロー」と呼ばれる1つの演技のような形で行われます。パルクールの大会の中でも、最もポピュラーな部門とも言えます。審判員がフローを評価して得点を算出し、その得点で競われるのがフリースタイル部門の特徴です。

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ルール

フローは約1分程度で行われ、その中でパルクール的な動作を組み合わせて行います。長いフローの方がたくさんの技術を披露できるため、得点アップにも繋がりますが、ミスが出るというリスクもあります。長い時間、巧みな動きを続けられることが理想です。

得点は複数の審査員の判断で下記の項目から算出されます。

  1. 流動性
  2. 創造性
  3. 技術性
  4. 正確性

流動性は、パルクールの動作として一連の流れの中で実施されているかどうかです。技が終わるごとに、ほっと一息休憩する…というような演技の流れが悪く、流動性があるとは言えません。

創造性は、誰もが真似できないような独特の動きや、フィールドを上手く活用して他の人がやらないような動きを行うことで評価されます。「そこでそんな技をやるのか!」と他者をアッと驚かせるような動きがあると良いでしょう。

技術性は技の難易度が高さで評価されます。技単体で難しいものや、壁や障害物と組み合わせると難易度が上がるものなど、一言で難易度と言っても奥が深いのです。

正確性は、いかに安全にパルクールを行うかが評価されます。もともとパルクールは自分の能力の中でできることを実践するものなので、無茶や無謀はパルクールにはふさわしくありません。技術性を高めるために難しい技にチャレンジするのも良いですが、失敗して正確性が悪い評価になるというリスクもあるので、フローの構成はしっかりと考える必要があります。

フリースタイルのルールとしては上記の通りです。大会によって細かな違いはありますが、基本的にどの大会も同じようなルールになります。

スピードラン部門

スピードラン部門は、スタート地点からゴール地点までいかに短い時間でゴールできるかというタイムアタック形式で競われます。フリースタイル部門と異なるのはルールが明確で、勝敗が決しやすい点です。

ルール

当然、大会によってコースが異なり細かい、ルールも異なります。
同じコースを通るというルール、コース内を自由に使って最短でゴールすることを目指すルール、チェックポイントが指定されてそこを必ず通らないと行けないがそれ以外は自由に進んで良いコースなど様々です。

スキルチャレンジ部門

スキルチャレンジ部門は、決められた技をどれくらいできるかで競う種目です。パルクールは移動術から派生したものなので、本来のパルクールとは少し異なりますが、特定のテクニックを競うという意味ではスポーツ的であると言えます。

ルール

スキルチャレンジ部門で行われる技というのは、アクロバット的フリップ系(バク宙など)の技や、障害物を跳び越すヴォルト系の技、壁を使ったアクロバット技などが主です。
大会によってどんな技で競うのかは異なります。

大会に出場するためには?

申し込みをすれば誰でも出場できる大会もありますが、審査に合格をしないと出場できない大会も存在します。大きな大会になるほど後者の形で出場者が決まります。

審査というのは、ビデオ審査で行われ、そのビデオ審査でもルールが決まっています。
多くのビデオ審査では、マットやトランポリンなどを利用せずに行われるように定められています。個人のパルクールの技術が正確にわかるような動画である必要があるため、当然編集でごまかすようなことは禁止されています。
具体的にどのような動画かを示すと、技の最初から最後までがしっかりと確認でき、着地音まで入っていることが求められます。

例として、2019年11月2日~3日に行われた「第1回パルクール日本選手権」の募集条件を見てみましょう。

1. フリースタイル サンプラー動画
床面がマット、トランポリン、タンブリングバーン以外の場所で応募者のみが映る1年以内に撮影されたパルクール動画。個々の技は踏切りから着地までが全て確認できる状態で編集され、連続技であればそれらが1カットに収められ、BGMを入れる場合は着地音などが消えていない程度のBGMであることを条件とする。スローモーション、逆再生など特殊な編集エフェクトの使用は禁止。技術の幅と精度、フローの独創性などが選考の基準となる。募集ルールを満たしていない映像は失格となる。
(引用元:第1回パルクール日本選手権参加選手募集

このように大会ごとに明確な審査基準が設けられているので、大会の公式HPなどにアクセスして確認してみると良いでしょう。

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世界・日本のパルクール大会情報

本サイト「PTvillage」では、パルクールの大会情報を掲載しています。これから開かれる世界大会・日本国内の大会などを一覧形式でご紹介しているので、こちらもぜひご覧ください。

パルクール・トリッキングの大会情報

パルクールはオリンピックの種目になる?

オリンピック

昨今、話題になるのが「パルクールはオリンピックの種目になるのか」という議論です。2018年4月、日本体操協会は協会にパルクール委員会を発足させ、オリンピックの新種の可能性も検討されています。2024年のパリオリンピックの種目採用は2020年の12月を予定されています。そこで採用されるか注目が高まります。

しかし、懸念点としては、日本パルクール協会や各国の多くのパルクール組織が日本体操協会のパルクールを管轄種目にしようとする動きに対して批判しました。論点は「パルクールは体操とは異なり独立したスポーツである」ということで、決して「オリンピック種目として採用すべきでない」という内容ではありませんが、パルクール界が揺れていることは明確です。

2017年、国際体操連盟(FIG)は突如としてパルクールの国際連盟となりワールドカップを開催すること、パルクールを体操の管轄種目とすること、また一度も公式な世界大会が開催されたことのないパルクールをオリンピック体操競技における1種別として提案することを各国のパルクール協会への事前の相談なく宣言しましたが、パルクールは独立したスポーツ(運動方法)ですので、体操競技とは一切関係がありません。この事案を受け、英国パルクール統括団体Parkour UKを筆頭に各国パルクール協会、パルクール団体および国際パルクール組織「Parkour Earth」より、国際体操連盟の行動を「不正であり侵害である」とする抗議の公開書簡が数多く提出されました。パルクールと体操は、お互いに練習施設を共有しうるスポーツ同士ではありますが、日本パルクール協会はParkour UKおよび国際パルクール組織「Parkour Earth」の考えに賛同し、「パルクールは体操ではない」「パルクールは独立したスポーツである」と考えています。
(引用元:パルクールとは | 日本パルクール協会 | Japan Parkour Association

ルールを知って大会に参加してみよう!

ここまでパルクールの大会における3つの部門のルールについて解説してきました。繰り返しになりますが、ルールの詳細は大会の公式HPを確認することをオススメします。
しっかりとルールを把握した上で、ぜひ大会に参加してパルクールを楽しんで見てください。

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監修者情報:テラ

略歴

2019年:体操競技男子1種公認審判員 取得
2019年:中高教員免許 取得
2021年:PTvillage立ち上げ
体操競技歴16年 / パルクール歴5年

メッセージ

体操競技経験を活かし、アクロバットYouTuberとしてアクロバット・トリッキング・パルクールの技を解説。自身が技に挑戦する動画も配信。パルクールとトリッキング普及のために、PTvillageを立ち上げる。

監修者情報

テラ

略歴

2019年:体操競技男子1種公認審判員 取得
2019年:中高教員免許 取得
2021年:PTvillage立ち上げ
体操競技歴16年 / パルクール歴5年

メッセージ

体操競技経験を活かし、アクロバットYouTuberとしてアクロバット・トリッキング・パルクールの技を解説。自身が技に挑戦する動画も配信。パルクールとトリッキング普及のために、PTvillageを立ち上げる。

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